公務員試験は何点で合格なのか?
気になって眠れない。そんなあなたへ、公務員試験のボーダーについて紹介します。
合格者の決定方法も一緒に紹介します。覚えておくと、点数が2倍になる方法がわかっちゃいます!

- 公務員試験のボーダーの点数
- 公務員試験の合格者の決め方
- 即不合格!?基準点について
- 点数が2倍になる●●●●

- 公務員試験が心配な人
はじめに:公務員試験のボーダーとは?

たとえば、
1次試験の結果が『60点』以上だったら、1次試験を通過できる。ボーダーとは、この『60点』にあたるものです。
合格点といえば、イメージしやすいでしょうか? 実際はちょっと違うから、あくまでメージです。
ホントは公務員試験のボーダーなんてわからない!
『公務員試験の合格者の決定方法』は公開されていますが、『ボーダー』は公開されていないんです。
ぜったいわからんのです!
他のサイトで『ボーダー情報』とかいうのがあるけど、あれ平均点書いてるだけだからね。
なぜボーダーがわからないかというと、公務員試験の合格点って公開されてないんですよ。
平均点は公開されていて、毎年6割くらいです。平均点が6割が転じて、ボーダーが6割って通説になっているんだと思います。
というわけで、これから先は、通説にのっかって『公務員試験のボーダー=6割』についてお話しします。ただし、ホントはわからないってことは忘れないでくださいね。
6割が公務員試験のボーダー
1次試験の結果で、6割とれれば、ボーダーちょうど。7割で合格確実ラインといわれています。
国家公務員試験の平均点は、ネット上に公開されています。だいたい6割と確認できますよ。>>>平均点等の公表|国家公務員試験採用情報NAVI
この6割という基準は、毎年ちょっとずつズレます。
- テストが難しかったら、ボーダーも低くなり
- テストが簡単だったら、ボーダーも高くなります。
これは、ボーダーの計算方法によるものなんですが、くっそムズイのであとで解説します。
国家公務員のボーダーライン・平均点は、こちらのサイトで確認できます。>>>平均点等の公表|国家公務員試験採用情報NAVI
国会公務員試験採用情報NAVIは、役に立つ情報も多いので、ブックマークしておくと便利ですよ。
ポイントなので、もう一回言いますね。公務員試験の合格のボーダーは6割といわれています。
【即死】公務員試験はボーダーだけじゃなく『基準点』にも注意。
試験科目どれか1つでも、『基準点』以下があれば、即不合格です。
国家公務員試験には、『基準点』があります。『基準点』以下の点数が1つでもあると、一発不合格です。
基準点は各科目(一般教養試験・専門試験・論文・面接)の満点30%。つまり赤点。
たとえば、
- 一般教養試験が40点(基準点12点)
- 専門試験が0点(基準点12点)
だと、専門試験が基準点以下です。これだと不合格なんすよ。厳しい。
『基準点』も平均点等の公表|国家公務員試験採用情報NAVIで確認できます。
足切りされやすい一般教養試験について、もっと詳しく知りたい方はこちら!
公務員試験は満点を狙わず、『ボーダーの〇〇』を目指すのがコツ
ボーダーのすこし上になれるように、点数を重ねるのがコツです。平均点が6割なら、あなたは7割の点数を取れれば、平均以上。
公務員試験は満点をねらうと自滅します。試験範囲がひろすぎるからです。得意・簡単なもの勉強して、すこしでも点数を稼ごうとする人が、生き残る試験です。
そのために、多くの人が『捨て科目』をつくっています。苦手なものだったり、点数が低い科目を、あえて勉強しないテクニックです。
実際にどの科目を捨てるといいかは、『捨て科目の記事』で解説しています。
ぼくも、かなりの科目を捨てました。
かなりの科目を捨てましたが、それでも勉強はきつかったので、捨てないと相当きついかと思います。
そんなわけで、捨て科目は上手に使った方が、試験が楽になりますよ。
よくあるウソ『公務員試験ではボーダーを超えたら、みんな同じ』
1次試験を超えたら、みんな同じスタートラインです。てのはうそです。
国家公務員の場合は、1次試験の結果は、面接の結果にも引き継がれます。県庁・市は、それぞれの方針によりますが、だいたいは国と同じのはずです。
ただし、1次試験を突破しないと面接にもいけません。まずは1次試験勉強しよう。
もちろん、面接対策も重要です。以下の記事をざっくり読んでいただいて、面接についての予備知識を収集してはどうでしょうか。
公務員試験の合格者の決め方がわかれば、ずるい勝ち方が出来る

同じ1問でも、2倍の点数を稼げる方法が、あるんです。
詳しくは試験情報|国家公務員試験採用情報NAVIで公表されていますが、かなり読みづらい文章なので、ざっくり翻訳してご紹介します。
なお、国家一般(大卒程度)にフォーカスしてお話します。他の試験でもほぼ同様ですが、念のため 試験情報|国家公務員試験採用情報NAVI で確認してくださいね。
あわせて読みたい
公務員試験の合格者の決定方法(ボーダー)1 得点についての考え方
1問=1点じゃなく、ちょっと変わった採点方法なのがわかります。
まずは、原文を読んでみましょう。計算式は難しいので、読み飛ばしちゃってください。
平成30年度国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)
合格者の決定方法
国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)の合格者は、各試験科目の特典を全て合計したものによって決定されます。詳しくは以下のとおりです。
① 受験者の筆記試験の得点は、各試験科目の素点(多肢選択式試験の場合は正解数、記述式試験の場合は複数の評価者による評価を総合した値)ではなく、試験科目ごとに平均点、標準偏差(注1)を用いて下記の方法で算出した「標準点(注2)」としています。
なお、標準点は小数点以下を切り捨てます。
各試験科目における標準点の算出方法
標準点=10×試験種目熱の配点比率×{15×(XーM)/σ+50}
ただし、X:ある受験者の素点、M:当該試験科目の平均点、σ:当該試験科目の標準偏差
(例)基礎能力試験(配点比率は下記参照)において、ある受験者の素点が24点、平均点が21点、標準偏差が5.5点の場合、この受験者の標準点は129点になります。
10×2/9×{15×(24-21)/5.5+50}=129.292・・・
② 人物試験においては、各受験者についてA~Eの5段階で評価し、この評価結果が正規分布するものとみなして、各段階の標準点を算出しています。
(注1)標準偏差(σ)は、素点のばらつき具合を示す指標です、一般に、ある試験の標準偏差が小さいということは、受験者の素点が平均点付近に多く分布していることを表し、逆に標準偏差が大きいということは、受験者の素点が幅広く分布していることを表しています。
(注2)標準点は、試験科目によって満点(要解答題数)が異なっていること、受験者の素点のばらつきが異なっていることの影響を修正するために用いられるもので、各受験者の成績が受験者全体の成績の分布の中でどのあたりにあるのかを相対的に示しています。
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試験の結果は、1問=1点じゃなくて、『偏差値(のようなもの)』にして計算される。
面接試験は、A〜Eの5段階で評価する。
ポイント
- 公務員試験では、1問=1点ではなく、『標準点』に変換される
- 『標準点』とは、偏差値とほぼ同じもの
- 面接試験は、A〜Eの5段階で評価される
公務員試験の合格者の決定方法(ボーダー)2 各試験科目の配点比率
点数を2倍にするキーポイントが、この『配点比率』です。
標準点を算出する際の各試験科目の配点比率は次の通りです。
区分 基礎能力試験 専門試験(多肢選択型) 一般論文試験 専門試験(記述式) 人物試験 行政区分 2/9 4/9 1/9 × 2/9 建築区分 2/9 2.5/9 × 2.5/9 2/9 行政及び建築以外の区分 2/9 4/9 × 1/9 2/9 (標準点の合計は概ね0〜100点の範囲の点数になります。また、すべての試験科目で平均的な成績であれば、標準点の合計はおよそ500点になります。)
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試験科目によって、『配点比率(倍率)』がかかる
行政区分の場合は、専門試験の点数は、基礎能力試験の2倍。
補足1:基礎能力試験とは、一般教養試験のこと。
補足2:多肢選択型とは、マークテストのこと。
ポイント
- 配点比率の高い点数は、1問の標準点が高くなる
- 配点比率の低い点数は、1問の標準点が低くなる
- 配点比率の高い科目を勉強すると、効率よく標準点を稼げる
配点比率について、もう少し解説しますね。行政区分の配点比率に注目します。
- 基礎能力試験の配点比率は 2/9
- 専門試験(多肢選択式)の配点比率は 4/9
このように、配点比率が2倍になっていますよね。(分母が2倍)
このとき、基礎能力試験の『1問=標準点で10点』だとすると、専門試験では『1問=標準点20点』になるわけ。お得。
逆に、論文は倍率が低いので、がっつり勉強しても標準点は少なめ。
おなじ1問なのに、点数が2倍。まあその分、専門科目は難しいんだけどね。
公務員試験の合格者の決定方法(ボーダー)3 基準点等について
即不合格の、基準点についてです。要注意ポイントがあります。
基準点(人物試験においては、Dの判定)に達しない試験科目が1つでもある受験者は、他の試験科目の成績にかかわらず不合格になります。
筆記試験の各試験科目の基準点は、多肢選択式試験については原則として満点の30%とし、記述式試験については個別に定めることとしています。
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一般教養試験・専門試験・論文・面接のうち、どれか1つでも、点数が3割以下だと不合格。
筆記試験の基準点は3割以下。記述式はそれぞれ基準点が違う。
ポイント
- 基準点より低い科目があると、即不合格
- 面接試験では、最低評価のEだと不合格
- 基準点は、3割以下(赤点のイメージ)
- 基準点は、標準点ではなく、問題数でカウントする
注意していただきたいのが、ポイント4つめ『基準点は、標準点ではなく、問題数でカウントする』ことです。
たとえば、一般教養試験の問題数は40個あります。このとき、基準点は12点(40の3割)です。基準点とは問題数の3割というわけです。
『低い科目がある……』ってことは、約30科目全部を勉強しないといけないじゃん。というわけじゃありませせん。
ここでいう科目とは、一般教養試験、専門試験、論文、面接の4つです。一般教養試験で、古文が0点だとしても、一般教養試験の合計点(素点じゃない)が12点を超えていたらOKですよ。
論文は単体で足切りの対象です。足切りされないように対策しておきましょう。
配点比率は低いので大げさな対応はいりませんけどね。
公務員試験の合格者の決定方法(ボーダー)4 第1次試験合格者の決定
一番きつい、1次試験の合格者の決め方について。
第1次試験の合格者のうち、基礎能力試験及び専門試験(多肢選択式)において基準点以上であるものについて、両試験科目の標準点を合計した得点に基づいて第1次試験合格者を決定します。
(なお、第1次試験で実施している「一般論文試験」又は「専門試験(記述式)」は、第1次試験合格者を対象に評定しています。)
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1次試験は、一般教養試験と専門試験の『標準点の合計』できまる。
論文と記述の専門試験は、1次試験に合格してから採点される。
ポイント
- 1次試験の合格者は、一般教養試験と専門試験の標準点の合計で決まる
- 論文は1次試験に合格してから採点される
論文って1次試験といっしょにやったりするので、気合いをいれて対策する人もいます。
しかし、論文は1次試験には関係なく、配点比率(倍率)も低いので、がっつり対策する必要はないと思います。
このサイトで、論文試験の対策についても記事にしています。
ぜひご覧ください!
公務員試験の合格者の決定方法 まとめ
今まで紹介したポイントをまとめて、おさらいです。
ポイント
- 公務員試験では、1問=1点ではなく、『標準点』に変換される
- 『標準点』とは、偏差値とほぼ同じもの
- 面接試験は、A〜Eの5段階で評価される
- 配点比率の高い点数は、1問の標準点が高くなる
- 配点比率の低い点数は、1問の標準点が低くなる
- 配点比率の高い科目を勉強すると、効率よく標準点を稼げる
- 基準点より低い科目があると、即不合格
- 面接試験では、最低評価のEだと不合格
- 基準点は、3割以下(赤点のイメージ)
- 基準点は、標準点ではなく、問題数でカウントする
- 1次試験の合格者は、一般教養試験と専門試験の標準点の合計で決まる
- 論文は1次試験に合格してから採点される
とくに配点比率の考え方は、合格に直結するので、重視しておきましょう。
あわせて読みたい
公務員試験のボーダー(平均点・最終合格点)を一部紹介【最新版】
メジャーな公務員試験の平均点と最終合格点を紹介します。平均点以上に点数が取れれば、1次試験は合格できるはず。
最終合格点とは、3次試験まで合格した人の
- 一般教養試験
- 専門試験
- 論文
- 専門試験(記述)
- 面接
の『標準点』の合計です。
紹介するもの
- 国家一般(事務職)
- 国家総合(事務職)
- 裁判所職員
- 特別区1類
- 東京都1類 B職員
県庁・市役所のボーダーは多すぎるので、紹介してません。ごめんなさい・・・。あなたが受ける県庁・市役所のホームページを確認してみてください。
国家公務員採用情報NAVIより、2018年7月時点の最新データ(H29年のデータ)を紹介します。
国家一般(事務職)大卒程度試験のボーダー(平均点・合格点)
国家一般(事務職)の平均点と合格点の情報です。平均点は概ね50点といったところです。
国家一般(事務職)大卒程度の平均点・合格点データはこちらからみれます(PDFデータ)
国家総合(事務職)大卒程度試験のボーダー(平均点・合格点)
国家総合(事務職)の平均点と合格点の情報です。国家総合は一般教養試験とそれ以外の試験で別々に公開されています。
国家総合(事務職)大卒程度の『一般教養試験』の平均点・合格点データはこちらから見れます(PDFデータ)
国家総合(総合職)大卒程度の『一般教養試験以外』の平均点・合格点データはこちらから見れます(PDFデータ)
国家一般(事務職)高卒程度試験のボーダー(平均点・合格点)
国家一般(事務職)の平均点と合格点の情報です。平均点は18点ほどです。
国家一般(事務職)高卒程度試験 の平均点・合格点データはこちらからみれます(PDFデータ)
ボーダー情報まとめサイトリンク集
自分の受けたいものがありませんでしたか?
そんな時は、以下のリンクが参考になるかもしれません。
国家公務員試験採用情報NAVI
国家公務員試験をうけるなら、ぜったいに目を通したいサイトです。
国のサイトなのに、ここまで公開していいの? ってくらい、役に立つ情報があります。
ブクマ必須です。
まとめ:公務員試験のボーダーはないけど、だいたい6割くらい

公務員試験をうけるなら、絶対に知っておきたいボーダーについて紹介しました。
公務員試験では、標準点のだいたい6割がボーダー。7割取れたら安心です。
一発不合格の『基準点』なんてのもあります(点数が3割以下)
ホントはボーダーは存在しない(公開されていない)のですが、目安になるのは事実です。7割を目指して、点数をかっさらって行きましょう。

「日本一変なキャリアの元公務員」
北海道在住のライターです。
olbb(株)取締役、ガクマーケティング代表
市役所と北海道庁職員を併任した後、WEBマーケターに転職。2年後に独立し、現在はライター&経営者をしています。
「働き方をもっと自由に、だけど堅実に」がモットー。
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