この記事を読んでいるあなたは、今何らかの悩みを抱えている公務員女性でしょう。
そんなあなたに向けて、”辞める前に考えておきたい”選択肢をお伝えします。
辞めたくなる理由を明確化しよう
人間関係
公務員の職場は世界が狭いことが大きく関係しています。転勤が少なく、職場の職員数が少ない部署もあるため、
長い期間、同じ上司・同僚と働くことになります。
そこで、人間関係によるトラブルや噂話などが広がると、仕事へ行くのが辛くなりますよね。
仕事に楽しさを見出せない
公務員はルーティンワークであり仕事で満足感を得られる人は少ないのではないでしょうか。モチベーションを保つのが難しい人もいるかと思います。
現に私も仕事に楽しさを見出せないときがありました。
安定はしますが、チャレンジやスキルアップは民間企業よりはるかに少ないです。
クレーム対応が多い
部署にもよりますが公務員はクレーム対応が多くあります。また、その多くは理不尽なクレームです。
そのため、メンタルが繊細な方は自分を追い込んでしまい、心身の体調を崩してしまうことが多くあります。公務員なので、言い返すことができないのもストレスに繋がります。
公務員を退職するメリット・デメリット
メリット1 キャリアアップができる
転職する企業にもよりますが、専門的な職種の場合はたくさんの知識と経験が身につきます。
それによって収入が増える可能性もあります。
最近は未経験からの転職もしやすくなっているので、新しい職種に手を出しやすくなっています。
メリット2 副業ができる可能性がある
今まで法律で副業を制限されていた公務員にとっては気になる副業についてですが、
2020年労働時間等実態調査によると副業が認められている民間企業は全体で22%と低い水準です。
しかしながら業種別に見ると情報通信業界は52%と半数以上の企業が副業を認めています。
今後、副業を解禁する企業が増えてくればスキルを活かして新たな働き方ができるのではないでしょうか。
<参考サイト>
https://www.keidanren.or.jp/policy/2020/081.pdf
メリット3 新たな環境で仕事ができる
転職をすると、新たな環境に身を置くため、今までの人間関係をリセットできます。
また、民間企業は評価制度が整っているため向上心を保ちながら仕事ができます。
能力を身につけ、発揮したい方にとって転職は特におすすめです。
デメリット1 安定がなくなる
公務員は余程のことがない限り職を失うことはありません。
定年まで収入は安定します。退職金もあるので、比較的安定した生活を送れます。
そのため、家族がいる方はパートナーと相談をして、慎重に考えた方が良いでしょう。
デメリット2 充実した休暇制度・福利厚生が受けられなくなる
特に女性公務員に言えることですが、産休・育児休暇が民間企業よりも恵まれています。
民間企業は子どもが1歳の誕生日を迎えるまでしか取得できませんが、
公務員は子どもが3歳の誕生日を迎えるまで取得が可能だからです。
また、公務員には共済貯金といった高い利率で預貯金ができる制度があります。
他にも公務員ならではの福利厚生制度があるため、退職するとこの制度を利用できなくなります。
(※退職後も任意継続保険に加入をすると最長2年間は共済の自由口座を利用することができます。)
デメリット3 社会的信用が低くなるかもしれない
公務員は身分や立場が保障されている職業です。
なぜなら離職率が低く、職場が倒産する事もありません。事件さえ起こさなければ、クビになることがない職業です。
そのため、ローンも組みやすいと言えます。また、共済貸付制度で低金利でローンを組むこともできます。
会社員もローンを組むことができますが公務員ほど信用は強くありません。
個人事業主は、安定した収入がないと思われてしまいローンが組みづらいです。
また、ローンを申請する際も公務員や会社員よりも申請する際の必要書類が多いため大変に思う方もいるでしょう。
「40歳までにお家を建てたい」など人生計画にも関わることなので慎重に考えましょう。
公務員を辞める前に考えたい3つのこと
人間関係を良好に築く方法を考える
人間関係の悩みで転職を考えているなら一度立ち止まって「どうしたら良い人間関係が作れるか」を考えてみてはいかがでしょうか。
個人的な考え方ですが、仕事をする上で一番大切なのは「人間関係」だと思っています。好きな仕事をしていても、人間関係が悪ければ辛く感じます。
嫌な仕事でも、人間関係が良ければ充実した日々が送れます。
退職せずとも、少しの工夫で、職場の雰囲気は良くなるかもしれません。
例えば、こんなことです。
- 積極的な挨拶
- 不安に思うことを相談する
- 失敗を隠さない
- 感謝の言葉を伝える
- 相手の話をよく聞く
- 笑顔で話す
異動届けを出してみる
公務員は1年に1度自己申告書を作成し、人事課に提出します。これには異動希望も記載できるため、自分の希望や不満を人事課に直接伝える良いチャンスです。
もちろん希望が必ず通るかと言われたら嘘になります。しかし、私が以前勤務していた自治体は不満を確認してくださっており私を救ってくれました。直属の上司に言いづらいことは、人事課に意思表示してみてはいかがでしょうか。
病気休暇制度を利用する
この制度は身体的に不健康に陥っている、心身に異常を感じるときに取得できる休暇制度です。
耐えられないほどのストレスを感じたときは、無理せずに病院へ行きましょう。
病気休暇を取得する方法は医師が記載した診断書(本人氏名・医療機関名・診断日・療養期間・可能であれば傷病名)が必要になります。
また、病気休暇が取得できる上限は90日となっています。
やっぱり環境を変えたいと思うのなら……転職をする
転職といっても、安定を手放す決断ができない方も多いです。
公務員には給与保障と雇用の安定などの理由から勤務を継続する方が大半で、
自己都合で退職する方は民間企業と比べとても少ないです。
そのため、転職をすることだけを考えると今後の人生の不安が付きまといますよね。
しかし、次にやりたい仕事を想像すると転職に前向きになりませんか?
転職経験がある友人に相談したり、転職エージェントにサポートしてもらうのが良いでしょう。
公務員の一般事務職で働いていた方は経理や事務などの適性もあります。
また、最近IT業界は人材不足の影響から、未経験採用に力を入れている会社も増えています。
自身の経験や、挑戦したいことに目を向け、可能性を見出していくことはあなたの人生に良い影響を与えてくれるでしょう。
専業主婦を検討する
パートナーがいる女性公務員なら、夫に相談をして専業主婦として家庭を支えるのも1つの方法です。
一緒の時間が増えれば、夫婦仲もより良くなるかもしれません。
ソニー生命による「女性の活躍に関する意識調査2022」では、夫婦に子供がいない場合、
専業主婦になるためにいくらくらい必要かという質問に対して、平均が618万円というデータが報告されています。
参考にしたい!女性公務員が退職した後の事例
元国家公務員3児のママ MARINAさん
MARINAさんは3人のお子さんと夫の5人で生活しています。30歳で国家公務員から未経験で人材業界へ転職します。
転職理由は専門スキルを身につけたい思いと、人の役に立ちたい、思いが強かったため転職を決意しました。
しかし転職後の2年間は仕事の変化に慣れるのが難しく、辛い日々を送っていました。3年目で成果を出せるようになり、希望を見出せたようです。
MARINAさんのnoteでは、公務員からの転職テクニックが公開されていますので、ぜひご覧ください。
MARINAのブログ
https://note.com/marinaokaasan/n/nb7538a6e0455
まとめ
公務員を辞めるメリットとデメリットをまとめました。
メリット
- キャリアアップができる
- 副業ができる可能性がある
- 新たな環境で仕事ができる
デメリット
- 安定がなくなる
- 充実した休暇制度・福利厚生が受けられなくなる
- 社会的信用が低くなるかもしれない
選択肢はいろいろあるので、フラットな目線で考えるのが良いでしょう。

地元の市役所に8年間勤務したのち、キャリアチェンジのため2023年4月から2カ国留学を開始するアラサー独身女。
趣味は旅行、音楽鑑賞、カラオケ、カフェ巡り、スキーです。Instagramでは主に旅行と留学について発信していきます。
自身の経験を活かし、皆様にとってより良い情報を発信できるライターになれるよう精進していきます。