こんにちは。WEBマーケターの井上です。
これからの未来を担う「nocode」。プログラムを書かず、直感的なUIでサービスを作っていくものです。
そのなかでも、個人的に熱いサービスだった「STUDIO」。
パワーポイントのようなUIで、レスポンシブのサイトが作れてしまうのです。料金も良心的で、日本語対応と、もうフルスクラッチは絶対にやりたくない!と思うほど、素晴らしいサービスです。
しかし、2020年9月下旬。STUDIOで、大きな不具合が発生しました。今後、いろいろなサービスを使っていくに当たり、考えを改めないと思わされました。
STUDIOが接続不可能に
2020年9月23日 18:30頃から9月28日 11時00分頃まで、STUDIOで障害が発生。公式ドメイン(studio.design)配下がごっそり接続不可能になりました。
有料プランにして、独自ドメインに載せていた人は回避できました。それでも大きな影響が出たのかなと思います。公式サイトはもちろん、無料プランで公式ドメイン配下に作ったサイトは、根こそぎ接続不可能になりました。
今回の障害の原因は、**studio.designドメインがレジストリから利用停止措置を受けたこと**によるものでした。ドメイン管理者に詳細を問い合わせたところ、措置の理由は**「studio.design ドメインの配下に大量のフィッシングサイトが作られていたこと」**だと判明致しました。
そのため、レジストリに
– studio.designは悪質なドメインではないこと
– 現在あるフィッシングサイトはすべて公開停止措置を実施したこと
– 今後の対応策
などをまとめ、復旧を依頼し対応いただきました。不具合が解消された今も、公式ドメイン(studio.design)には接続できません。新しいドメイン(studio.site)に、今まるごと入れ替わりました。
STUDIO公式からの声明より引用:https://www.notion.so/STUDIO-0d69294e92044c3b998a19a7cf1db631
旧ドメイン→新ドメインへは、自動でリダイレクトされていますが、以前の公式ドメイン(studio.design)配下でサイトを作っていた人は、サイトURLが変わったことになります。
リダイレクトはされるものの、SEOの評価が完璧に移行するとは限りません。ほかサービスへの登録情報も、すべて変わってしまいますので、もろもろの手続きが必要です。機会損失は小さくありません。
STUDIOへの不安は残る結果になってしまいました。
「恐れていたこと」が現実になった
STUDIOでホームページを制作しようか検討するとき、こういったリスクも考えてはいました。それでも、ある程度実績があるし、リスク以上にメリットがあるとSTUDIOを採用。
でも、こんなに早く事件が起きるとは思いませんでした。原因はスパムサイトの大量生成ですから「便利なサービスには、悪いことを考える大人が寄り付くものだ」と改めて思います。
レンタルサーバーだって同じ
今回はSTUDIOに関するお話ですが、これはレンタルサーバーとか他のサブスクリプションサービスでも同じこと。
私が使っているスクラップボックスや Evernote でも同じことが言えますね。いくらバックアップを取っているとはいっても、サービスが使用不可能になればコストはかかります。
「じゃあ、自分で用意しよう!」 でも、それにはお金もかかるし、管理だって自分でしないといけません。時間的コストもかかります。現実的じゃないですね。
レンタルやサブスクリプションでサービスを提供している業者は、プロフェッショナルの集まりです。情報の入りも良く、何かアクシデントがあった時の動きも早いです。
そうだとしたら、自分で運用するよりも、そういった人たちに代行させたほうが、リスクが少ないようにも思えます。
ただ、今回のように、世の中にある既存のツールが、突然シャットダウンすることもあるわけです。
信頼性のあるサービスが求められますね。ユーザー側も、ツールの便利さだけでなく、運営会社の信頼性も注目するようになるかも。どこまでバックアップをとれるサービスなのかもポイントか。
STUDIOは素晴らしいサービスですから、これしきの不具合で躓くものではないはず。同じnocodeツールのwebflowも触りましたが、私にはSTUDIOのほうが直感的で優れていると思います。
あとは今回の不具合で失った信頼を、どこまで取り戻せるかの勝負です。
P.S.
STUDIO大好きです。頑張ってください!

「日本一変なキャリアの元公務員」
北海道在住のライターです。
olbb(株)取締役、ガクマーケティング代表
市役所と北海道庁職員を併任した後、WEBマーケターに転職。2年後に独立し、現在はライター&経営者をしています。
「働き方をもっと自由に、だけど堅実に」がモットー。
■もう少し詳しく
≫プロフィール・お仕事の実績
≫お問い合わせはコチラ