こんにちは。元公務員の井上です。
2020年、コロナウイルスによって様々な産業が力を受け、それをカバーする補助金が登場しました。IT補助金や、その他雇用に関する補助金など、様々な物が登場しましたね。
登場したのは良いのですが、その資料がちょっと分かりにくいんですよね。
私を含め、そういった補助金の申請代行も世の中にはサービスとしてあります。しかし、そういったサービスにはお金がかかり、自分でやりたい方もいると思います。
そこで本日は役所の資料の読み方、簡単に理解する方法をご紹介いたします
補助金の申請はもちろん、それ以外の法律の解釈にも使える方法だと思います。生きていく上でかなりメリットのある知識だと思いますので、ぜひご覧ください。
【役所の資料を読む方法】紙とペンを用意しよう
公務員の資料や法律などを読み解く時、必要なのは、印刷した資料とペンです。
「何だ、普通じゃん」と思うかもしれないんですが、大事なんです、印刷した資料とペン。画面だけで読もうとすると、なかなか理解しにくいんで、ぜひ印刷してみてください。
役所の資料を読むときは、前から区切って読むことがポイントです。
役所や法律の文章というのは、「および」などを使って一文が非常に長くなっているのが特徴です、このお陰で非常に読みづらくなっています。
ですので、前から区切って読んでいくと読みやすくなります。それでは、次の文章を例に呼んでみますね。
本事業は、中小企業・小規模事業者等が今度複数年にわたり相次いて直面する精度変更(働き方改革精度、被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイスの導入等)等に対応する為、中小企業・小規模事業者等が生産性の向上に資するITツール(ソフトウェア、サービス等)を導入する為の事業費等の経費の一部を補助等することにより、中小企業・小規模事業者等の生産性向上を図ることを目的とする。
IT補助金 公募要領 https://www.it-hojo.jp/r01/doc/pdf/R1_application_guidelines_second.pdf
本事業は、/中小企業・小規模事業者等が/今度複数年にわたり/相次いて直面する/精度変更(働き方改革精度、被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイスの導入等)等/に対応する為、/中小企業・小規模事業者等が/生産性の向上に資するITツール(ソフトウェア、サービス等)を/導入する為の/事業費等の経費の一部/を補助等することにより、/中小企業・小規模事業者等の/生産性向上を図ることを目的とする。
どうでしょうか!
こんなふうに読んでいくと、少しは分かりやすいと思います。多少時間はかかってしまいますが、誰でも理解しながら読んでいける方法です。
ただし、注意点があります。
文書の細かい解釈については、必ず役所に問い合わせよう
役所や法律の文章は、読み方によって解釈が変わることがあります。少しでも怪しいなぁと思ったり、意味を読み取りきれない場合は、そこの文章は必ず確認するようにしましょう。
マーカーを引いたり、アンダーラインを引いたりして、後でまとめて問い合わせできるようにしておくのがオススメです。
文章の解釈について問い合わせする時は、なるべくメールで問い合わせしましょう。言質を残し、言った言わないの問題に発展させない為です。
役所のメールは、共通アドレスになっていることが多く、見逃されるパターンもあります。メールを送った後は必ず電話して、メールが受信されていることの確認と、内容についての確認をお願いするようにしましょう。
間違いのないことを最優先に!
役人としては、『本来補助金の対象にならない経費を、補助金の対象として挙げられる』ほうが厄介です。
事前に確認し、対象になるかどうか聞いてくれた方が、後の会計検査にも安心できます。
『会計検査』という言葉が出てきましたが、これは事業や補助金の妥当性を測るテストのようなものです。内閣直下の組織です。
会計検査では、会計検査員という『頭のいいエリート集団』が「本当にしっかりミスなく事業をしたのか?」と役所相手にテストしに行きます。会計検査員は非常に頭が良く、役人がどれだけ見繕ってもボロを見つけます。
役人が一番恐れている集団、と言っても過言ではないでしょう。補助金を担当する役人は、会計検査のことばかりを意識しているくらいです。
お金をもらうこちら側としても、間違った補助金を貰っているとすれば、それが会計検査に見つかると返還の可能性があります。(可能性は少ないですが)
間違えて申請した金額分だけ返金することもありますし、内容によっては全額を返金することもあります。
会計検査院は役人だけが気にすればいいことではなく、補助金を申請する側も気にしなければならないことです。もし分からないことがあれば、必ず役人に事前に聞いておくのがベターです。
作っているのは役人です
役所の資料を作っているのは、役人です。分かりやすく資料を説明するための特別な訓練、や文章の書き方などは習っていません。
しかし、それは故意に難しくしているわけではありません。元役人だった私としても、役人としても『分かりやすい資料にして、後の問い合わせ量を少なくしたい思い』でいっぱいです。
ただ、そういった訓練を受けていないので、なかなか上手くいかない・・・なんてのが実情です。
難しい資料を作れば問い合わせ量が増え、結局は役人が忙しくなります。分かりやすい資料を作って、皆がスムーズに申請をして問い合わせが少ない方が、役人は仕事が減りますからね。できる限りわかりやすい資料を作りたいと思っています。
「わざと資料を難しくして補助金を申請する人を減らそう」とか、そういった小さい思いを抱いている人はいないです。
ちょっと分かりにくいところがあれば、気軽に聞くのがいいと思います。
まとめ:役所の書類を簡単に読む方法
役所の資料を読むときは、前から区切って読むことがポイントです。
役所や法律の文章というのは、「および」などを使って一文が非常に長くなっているのが特徴です、このお陰で非常に読みづらくなっています。
ですので、前から区切って読んでいくと読みやすくなります。
紙とペンを用意して、読みたい文章を印刷して読むのがオススメです!

「日本一変なキャリアの元公務員」
北海道在住のライターです。
olbb(株)取締役、ガクマーケティング代表
市役所と北海道庁職員を併任した後、WEBマーケターに転職。2年後に独立し、現在はライター&経営者をしています。
「働き方をもっと自由に、だけど堅実に」がモットー。
■もう少し詳しく
≫プロフィール・お仕事の実績
≫お問い合わせはコチラ